市外探訪調査[近代化遺産編001]
R・H・ブラントン設計の灯台

 Richard Henry Bruntonプロフィール

 1841年、英国スコットランドに生まれる。
 1868年(明治元年)、明治政府のお雇い外国人第1号として日本政府に採用された。
 1876年(明治9年)、解雇される。
  この間の期間、7年6ヶ月でしたがで、28の灯台を建設しました。
  また、航路標識管理教本をつくり、灯台管理方式を指導するとともに、日本最初の電信工 事、鉄橋建設、港湾改修工事計画策定にも数多くの功績を残しました。
 1901年、英国ロンドンで死亡。

2004年11月2日開設
1 伊王島灯台
 伊王島灯台は、明治3年(1870年)に竣工した灯台で、慶応2年(1866年)、米・英・仏・蘭の4カ国との条約に基づく全国8カ所に設置された中の1つです。鉄造洋式の灯台としては、日本で初めてという貴重な構造物でしたが、原爆の爆風で下部鉄製が傷んだため、昭和29年隣接地に四角形の灯台として修復されましたが、平成15年9月に本来の六角形灯台に復元されました。しかし、灯室のドームは、明治の建設当時のものです。 長崎港の入口に建つ灯台 六角形の灯台全景
灯室のドーム(部埼灯台と同じ) 創建時の基礎(六角形に組まれています) 明治10年竣工の吏員退息所
 (日本最古の無筋コンクリート造

平屋建瓦葺)
 吏員退息所内のマントルピース ヴェランダ 明治34年竣工の厠及び浴室棟
(煉瓦造平屋建瓦葺)
2 角島灯台
 角島灯台は、明治 9年(1876年)に竣工した灯台で、日本海側では初めての大型灯台です。 建設地が、海抜13mの低地であったため、地上30mの石造り灯台で、日本で3番目の高さです。塔の素材は、花崗岩で、山口県内の徳山産を使用しています。
 なお、この灯台がブラントンの最後の仕事となりました。
竣工時のままの灯台 部埼灯台と同様の半円形の基部
灯室のドーム(部埼灯台と同じ) 明治8年竣工の吏員退息所
(煉瓦石造平屋建瓦葺)
明治8年竣工の倉庫
 
参考文献等
伊王島灯台旧吏員退息所修理に伴う調査報告書 昭和62年3月発行 伊王島町教育委員会
角島灯台第1吏員退息所と倉庫 調査報告書 平成4年12月発行 豊北町