北九州市内の旧鉱山
2007.8.1開設
2015.1.2更新
 北九州市内で現在も稼動している鉱山は、炭鉱も含めて全くありませんが、文献によると古くは慶長2年(1597年)
に採掘が始まった小倉南区の呼野金山で、江戸時代は金銀を主体とする鉱山が市内数箇所にありました。また、
兵庫県生野銀山にある生野鉱物館には、この呼野金山から採取された自然金が展示されています。その後は、
明治年間の製鉄所誘致に伴う鉄鉱石の採掘開発に伴う鉱山が市内各所に開かれましたが、いずれも採算割れ
などにより長くは稼動しなかったようです。
鉱山名 所在地 対象鉱物 採掘開始年等 出典文献

1
柳浦鉱山 門司区 鉄鉱 寛永年間(1624〜1643年)
〜明治中期
門司新報
 
         坑口             坑道内部             緑青かコバルトがしみ出ている
 
         坑口             坑道内部            坑口前の作業場造成の石積み

坑口
2 柳ヶ浦亀山銅鉱 門司区 銅鉱 明治30年 門司新報
3 大里鉱山 門司区 銅鉱 延宝5年(1677年)
〜明治中期
小笠原歴代家譜・中原嘉左右日記
・門司郷土叢書
4 大里鉄鉱 門司区  鉄鉱 明治34年 門司新報

小森江鉱山 門司区 鉄・銀鉱 明治26年 門司新報
  
         露頭堀跡             坑口                     坑道内部
6 大積鉄山 門司区 鉄鉱 天保13年(1842年) 田野浦村御触書並諸注進控帳
7 田ノ浦鉄山 門司区 鉄鉱 明治27年 門司新報
8 白野江鉄鉱 門司区 鉄鉱 明治27年 門司新報
9 戸ノ上銅鉱 門司区 銅鉱 明治26年  中原嘉左右日記
10 富野鉱山 小倉北区 鉄鉱 明治4〜20年 中原嘉左右日記
11 呼野金山  小倉南区 金銀銅他 慶長2年(1597年)
〜昭和 
小倉市誌・北九州市史(近世編)
・東谷村誌・東谷村要覧

旭準坑道入口1             坑道入口2             坑道入口3
12 旭準 小倉南区 金銀銅    鉱山保安監督局資料
13 白石 小倉南区 金銀銅   鉱山保安監督局資料
14 大神 小倉南区   鉱山保安監督局資料
15 大選(大道) 小倉南区 銅亜鉛鉛   鉱山保安監督局資料
16 宝基  小倉南区 モリブデン   鉱山保安監督局資料
17 頂吉
(吉原銅山)
小倉南区 金銅鉱 寛永12年(1635年)
〜大正
企救郡誌資料
18 木下金山 小倉南区  金鉱   企救郡誌資料
19 蒲生 小倉南区 銅鉱 安政6年(1860年)
〜明治13年 
北九州市史(産業経済編)
・中原嘉左右日記
20 須理銅山 小倉南区 銅山 明治10〜13年 北九州市史(産業経済編)
・企救郡誌
21 新道寺 小倉南区 金鉱 文政年間(1820〜1828年)  北九州市史(近世編)   
22 水晶山 小倉南区 金鉱 天保9年(1838年)  北九州市史(近世編)   
23 横代 小倉南区 金銀銅他    鉱山保安監督局資料
24 山南 小倉南区 金銀   鉱山保安監督局資料
25 石田  小倉南区 金銀銅他    鉱山保安監督局資料
26 西谷  小倉南区 金銀他   鉱山保安監督局資料
27 金石 小倉南区 金銀銅他    鉱山保安監督局資料

全景
28 麻生 小倉南区 金銀銅他   鉱山保安監督局資料
29 藤尾 小倉南区 金銀銅    鉱山保安監督局資料
30 山路鉱山
( 猪倉金山)
八幡東区 金銅鉱 明治11年頃 北九州市史(産業経済編)
・八幡市舊蹟めぐり
31 畑金山 八幡西区 金鉱 元和8年(1622年)
〜昭和
八幡市文化財調査報告
・香月史談

坑道の入口1          坑道の入口2
32 上津役金山 八幡西区 金鉱 元和8年(1622年)頃 八幡市文化財調査報告
・香月史談

坑道の入口             坑道の中程            坑道の最奥部
33 二島有田 若松区 金銀銅   鉱山保安監督局資料